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Spectral Harmony / スペクトル楽派の和声

Ircamをはじめとする20世紀フランスの現代音楽の一つの潮流であるスペクトル楽派の作曲家が使用するテクニックをOpenmusicとAudiosculptを用いて解説します。

Partial Tracking Analysis

Partial Trackingとは

Partial Trackingという用語は音楽を専門としている者でもあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、日本語でいうところの部分音の抽出です。部分音とはinharmonicも含む倍音のことで、Partial Trackingとはある音響を全て正弦波の集合からなると仮定し、FFT分析を行い音響を分解することです。

Audiosculpt

IrcamのフォーラムソフトウェアであるAudiosculptは様々な音響分析、再合成機能を持ったソフトでありSuperVPというエンジンをグラフィカルに操作することが可能なソフトです。
入手はIrcam Fourumnetより:

http://forumnet.ircam.fr/

audiosculpt

Audiosculptは、部分音をソノグラム表示するソノグラムアナリシス、
音響からコードを割り出すコードシーケンス分析、音響から基音成分の推移を分析する基音分析、音響を部分音に分解する部分音分析など市販の音楽ソフトにはないユニークな音響分析の機能が備わっています。
分析以外には、コピーペースト、拡大縮小による各パーシャルの編集やフィルタリング、ソースフィルターシンセシス、LPCや写真画像データを使ったイメージフィルターなどこのソフトだけでもかなり先進的な音響処理を行えます。

今回のスペクトラルな書法の解説で利用するのはパーシャルトラッキングの機能のみとなります。Analysisメニューからパーシャルトラッキングを選択し、FFTサイズやウインドウなどを決定したら処理を開始します。完了すると写真のようにパーシャルが色のついた線として表示されます。これが倍音成分の分布です。
次にこのデータをSDIFファイルとして書き出しOpenmusicで開く準備をします。

Openmusic

OpenmusicはAudiosculptと同じくIrcamのフォーラムソフトウェアでありLisp言語をベースに、max/mspのようなパッチ式のグラフカルなユーザーインターフェイスを提供するコンピュータ支援作曲(Computer-assisted Composition)ソフトです。コンピュータ支援作曲とはいわゆるアルゴリズミックコンポジションを支援するためのもので、作曲のためのルール(アルゴリズム)を作ることを支援するという意味です。そのための音楽的なオブジェクトが数多く搭載されており、C言語やJAVAがわからない音楽家も比較的簡単にアルゴリズミックコンポジションを行うことが可能です。
入手はIrcam Fourumnetより:

http://forumnet.ircam.fr/

openmusic

ここで使用するOpenmusicのオブジェクトはas->omです。
これはOpenmusicのRepmusライブラリの中に含まれるオブジェクトであり、Audiosculptで行ったパーシャルトラッキングアナリシスによるSDIFデータをOpenmusic上で音符として表示するためのオブジェクトです。
Repmusライブラリにはその他にも便利なスペクトル操作のためのオブジェクトが用意されており、スペクトラルトランスポジションを行うautotranspオブジェクト、複数のコードのトランジションシークエンスを自動計算するmutationオブジェクトなどが備わっており、オーディオドメインではなく、シンボリックドメインで音響の操作が行える特徴があります。

オーディオ VS Midi

以下のオーディオファイルは今回パーシャルトラッキングアナリシスの元データとなった鈴の音です。

次のファイルはパーシャルトラッキングを行いOpenmusic上でmidiデータに変換したファイルです。

Midiなので微分音を再現することは不可能ですが、適度に正確なパーシャルトラッキングが行えたことが耳で確認できるでしょう。
オーディオをMidiに変換することで、これまでの音響処理のテクニックだけでは行えなかった様々な処理が可能となることは用意に想像がつくと思います。例えば、オーディオドメインの音響データではなしえない転回形によって、調性音楽のように基本形の響きをボカすことが可能ですし、特定のパーシャルのみカットしたり、
極端な例ではオリンピック選手が水泳時にプールの水の中で発生する音響の時間的推移をパーシャル単位の変化に置き換え、レンジなどを調節すればポリフォニックな多声音楽の作曲に応用することすら可能となります。
パーシャルトラッキングの最も大きな効果として、音響を別の楽器を用いて表現することが容易になる点です。Ircamでは現在このコンセプトを発展させ、ある音響をオーケストレーションで再現する際に楽器の選択や音量、ピッチの組み合わせなどを自動計算してアウトプットするソフトを開発しているそうです。


Ircam Openmusic スペクトル楽派に関する参考文献/音源

Max/Msp Algorithmic Computer Music Online Tutorial