椹木野衣さんのツイートで遭遇したのですがこのギターが衝撃です。ベトナムで今静かなブームを呼んでいるベトナムギターというものらしいです。
まず、指板に注目してください。
このスキャロップ加工はイングヴェイ・マルムスティンやリッチー・ブラックモアを凌ぐほどで、1cmほどえぐられているのではないでしょうか。ローズウッドの厚みもそうとうなものであると予想できます。ほとんどシタールのようになっています。
このスーパースキャロップによっておそらくコードを弾くことは非常に難しくなるでしょう。
少しでもどこかの弦が強く押さえられていた場合にその弦の音だけがシャープしてしまい、和音が汚くなってしまいます。
しかしながら、左手の押さえかたに強弱を付けてピッチベンドのような効果を出せるため、チョーキング系のビブラートでは不可能なほど変化幅の大きくて早い強烈なピッチの変化を生み出せるのです。
ここまでのビブラートやピッチベンドはおおよそのロックやクラシックには存在しない表現ですが、まだまだストラトの未知の可能性を感じることができると思います。
と言いたいところですが、このストラト、おそらく偽物です。ロゴもあるのに。
http://kotodamura.exblog.jp/13955489/
こちらのブログによると5000円程度で買えるそうですし、フェンダーのラインナップにこのようなギターはありません。
フロントPU横にLEDが搭載されており、各PUは5WAYセレクターではなく、オンオフスイッチが3つ、ディストーション・フェイザーまでも内蔵しているようです。
4つのツマミは外側から電源スイッチ兼LEDと連動しているフェイザーのスピードのコントロール、ゲイン、マスタートーン、マスターボリュームだそうです。
ところで、僕もベトナムに親戚がおり、いろいろなものを頂くのですが、箸やキッチン用品などローズウッドやベッコウ製品が多いです。ベトナムではこれらの資源が豊富なのでしょうか。
ベトナムギターの指板の厚みからも想像できます。このツヤツヤのローズウッドの輝きがベトナムのイメージです。
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