コームフィルターによる音響処理を解説するページをアップしました。
映像にあるように、何の変哲もないドラムループや喋り声を音楽に聞かせることも可能です。
コームフィルター(コムフィルタ, comb filter)は信号に対して遅延を加え、原音に混ぜることで干渉を発生させ、フィルター効果を出すものです。コームフィルターの特性をグラフで示すとクシ(Comb)のようになるため、クシ型フィルタとも呼ばれます。
コームフィルターのピークの基本周波数は f = 1/D * sample rate という式で導かれ、連続するピークは2f, 3f, 4f,… のように基本周波数と倍音関係の周波数に出現することから、特定の周波数とその倍音を強調することに応用することが可能です。ピーク以外の周波数は位相の相殺効果によってフィルタリングされます。
Max/MSPにおいてコームフィルターを実装するためにはcomb~というオブジェクトが有効です。これはIIR型のコームフィルターを実現するためのオブジェクトで、スケーリングファクターのa, bという係数とフィードバック係数、遅延時間をコントロールすることが可能です。
詳しくはサイトにて。