(NEX-5N Canon 35mmf1.8 L-Mount)
僕が音楽とプログラミングを担当しているNode砂漠の老人はあいちトリエンナーレでの公演が終わりました。
Max/MSPの輸入代理店であるMI7に作品制作の裏側やシステムについてインタビューを受けたのですが、公式サイトで公開されています。
インタビュアーはicon.jpさんです。
http://www.mi7.co.jp/products/cycling74/interviews/node.php
ブースはこれだけ沢山の機材が並びます。
もはや場所の取り合いです。
(NEX-5N Canon 35mmf1.8 L-Mount)
(NEX-5N Canon 35mmf1.8 L-Mount)
サウンド関係のシステムはこういう感じになりました。
(NEX-5N Carl Zeiss Biogon T* 28mmF2.8)
毎公演毎公演そうなのですが、劇場によって設備が違い、出来ることの最大値が違います。
それを最大限に引き出すのも重要な仕事。
スピーカーのチューニングもギターアンプの音作りのごとく、細かくやります。
(NEX-5N Voigtländer Nokton 40mmf1.4)
映像もデバイスも、本番直前まで入念な調整があります。
もちろん、プログラミングも直前までやってます。
「それ専用のスタッフが必要です!」という台詞は流行語候補です。
(NEX-5N Canon 35mmf1.8 L-Mount)
サウンド関連は公演期間中も常に変更があるので、PAさんは大変です。
(NEX-5N Canon 35mmf1.8 L-Mount)
今回から僕のMacbookはスタンド置きにしたのですが(上條さんに借りたstanton)、これが非常に便利でした。
(NEX-5N Canon 35mmf1.8 L-Mount)
オーディオインターフェイス周りは愛知公演ではRME Fireface UC以外にFOSTEXのDAコンバーターも使ってます。これは振動子とサブウーハー、そしてラジオを鳴らすためのものです。
(NEX-5N Carl Zeiss Biogon T* 28mmF2.8)
Max/MSPパッチも公演前の数日を利用して拡張し、アルゴリズム作曲部分を一新しました。
音響処理のテクニックだけでなく、セットセオリーなど20世紀のアメリカの無調音楽の分析理論などを生成に応用したプログラムを開発し、音楽理論的、現代音楽的に見ても新しいことに挑戦しています。
(NEX-5N Canon 35mmf1.8 L-Mount)
本番はリアルタイムのコントロールはかなりあり、ほとんど演奏のようになってます。
コントローラーはevolutionのUC33eとkorgのnanokey。
プログラムの生成とリアルタイムコントロールとバイオリンの生演奏、これがNode/砂漠の老人の基本です。
(NEX-5N Canon 35mmf1.8 L-Mount)
デジタル技術だけでなく、工作も稲福さんがかなりがんばってます。
(NEX-5N Carl Zeiss Planar T* 45mmF2)
バイオリニストの辺見さんにも電極がついてます。
これによって、楽器以外の音の制御もステージ上でバイオリニストが行えるようになってます。
(NEX-5N Carl Zeiss Biogon T* 28mmF2.8)
時間との戦いのため、ダンサーの練習用にプログラムを走らせつつ、別のソフトでヘッドフォンで音楽制作を同時進行でやってたりします。
(NEX-5N Carl Zeiss Planar T* 45mmF2)
機材トラブルだけでなく、KAATではバイオリンも破損してしまったハードな制作現場です。
(NEX-5N Carl Zeiss Planar T* 45mmF2)
(NEX-5N Carl Zeiss Planar T* 45mmF2)
導入はできませんでしたが、筋肉を制御する実験もやりました。
次回は香港公演。
数ヶ月かけて、かなり洗練させてきたので、KAATあたりの時期の公演を見た人は、もう一度見る価値はあると思います。
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藤本隆行|Takayuki Fujimoto
インディペンデントディレクター・照明デザイナー。1987年よりダムタイプに参加。07年、白井剛、川口隆夫、真鍋大度らと共に「true/本当のこと」を発表。海外も含めた多くのアーティストとのコラボレーションを行う。2012年、自身の創作活動の場として[KINSEI R&D]を設立。LED照明を含めたデジタルディバイスと人体との高密度の同期に焦点を当てた、有機的な舞台を構築している。
Web:www.facebook.com/KinseiRD
白井剛 |Tsuyoshi Shirai
振付家・演出家・ダンサー。伊藤キム+輝く未来、Study of Live Works 発条トを経て、現在ソロユニットAbsTをベースに活動。ソロから共同プロジェクトまで様々な形態で、身体と空間/時間のダンスを模索している。11年、山口情報芸術センター[YCAM]と共同製作したビデオダンスが文化庁メディア芸術祭にノミネートされるなど、映像や現代アート・音楽とも親和性の強いダンスで注目されている。
上條慎太郎|Shintaro Kamijyo
サウンドエンジニア/プログラマー。長野県安曇野市出身、東京芸術大学大学院映像研究科卒。映像,批評をVisualBrains、映画録音を堀内戦治に師事。主に録音技師,マイクマンとして国内外の映画作品に関わる傍ら、MA,プログラミング,マニュピレーション,PAなどコンピュータと既存メディアを繋ぐトータルな音響エンジニアとして活動している。Maxのユーザーグループ”TokyoMaxUsersGroup”とオンラインレーベル”+MUS”を主宰。
Web:tokyomax.jp
松本昭彦|Akihiko Matsumoto
作曲家、サウンドアーティスト。玉川大学芸術学部にて作曲、音楽理論を高岡明、キャシー・コックス、ジョナサン・リーに師事しアルゴリズム作曲や現代音楽を学び、東京藝術大学大学院先端芸術表現科で修士号を取得後、東京大学工学部研究員を経て現在はインディペンデントアーティストとして活動し、西洋音楽をリメイクするquelltll等のプロジェクトを行っている。またMaxプログラマーとして、渋谷慶一郎、evala、池上高志、大友良英、飴屋法水らのアート作品制作や大学、企業での研究開発にも携わっている。
Web:akihikomatsumoto.com
■ クリエーションスタッフ
映像・プログラミング:神田竜・大西義人・古館健
音響・映像:上條慎太郎
音楽・プログラミング:松本明彦
ディバイス・プログラミング:稲福孝信
ディバイス・デザイン:森浩一郎
映像製作:飯名尚人・田中英行
衣装:北村教子
センサー開発制作:照岡正樹
プログラミングチーム・マネージメント:齋藤あきこ
制作・プロデュース:ハイウッド