サウンドファイルもデジタルの楽譜の一種であるととらえ、それを変奏してしまおうというアプローチのアプリケーションの新作をリリースしました。
原理等細かいことはおいておいて、サウンドファイルをドロップしてオーディオをオンにすればすぐに元のサウンドの特徴を保ったままどこか異次元のサウンドを永遠に生成し続けるアプリです。
デモ映像ではストラトの単純なコードストロークからドローン音楽を生成しています。
これまで展示作品や舞台作品でさんざんこのアプリを使って音作りをしてきましたので、ある意味僕っぽいサウンドが生成されるとも言えるかもしれません。
しかし、突っ込むサウンドファイルによって出てくる生成音楽は様々です。
購入は以下から
BrownGrain.app for Mac OSX
その他ソフトは以下に沢山公開しています。
http://akihikomatsumoto.com/download/
サウンドを変奏するシリーズだと、
Generative SoundやAudio Clusterを過去にリリースしています。
こういったアプリケーション制作はもちろん、購入してくださったみなさんのサウンド制作ツールという角度からも見ることができるでしょうが、それ以上に僕はメタプログラミング、メタ作曲のような意図で制作しているので、プログラム自体を作品のような位置づけにとらえています。
最終的に出力されるサウンドは入力されるサウンドに依存するため作者には把握できませんが、ある程度の範囲内でのランダムネスをサウンドファイルによって持たせているつもりなので、どのようなサウンドを突っ込んでも一定の作曲スタイルのようなものを保っていることは実験してみるとわかると思います。
こういうディープなアプリケーションは通常の機材メーカーではまず開発もされないと思うので、純粋にサウンドデザインツールとして活用するのも面白いと思います。
特に、映画のSEなどを作ってる人には雰囲気とか空気のようなドローンを作る上で非常に便利だと思います。