Max/MSPで20世紀の作曲技法を解説するページを更新しました。
新たにJean-Claude Rissetの無限音階、シェパードトーンを再現する方法を原理から解説し、max/mspに実装しています。クラシックの技法が続いておりますが、たまたま革新的な技法を編み出している作曲家がクラシック/現代音楽の世界には多いというだけで、ロックやエレクトニカの技法も積極的に解説していく予定ではあります。(私のバックボーンもクラシックとは言えません)
今回もパッチがダウンロード可能となっております。
http://akihikomatsumoto.com/maxmsp/shepard.html
Shepard Toneとは日本語で無限音階などとも呼ばれる、アメリカの認知科学者Roger Newland Shepard
(シェパード,born January 30, 1929 in Palo Alto,
California)が考案した音響的な錯覚です。本当は単純な反復をしているにも関わらず、音が無限に上昇、下降しているように聞かせる技法です。これはしばしば、ドイツのグラフィックアーティスト、Maurits Cornelis
Escher (エッシャー, 17 June 1898 – 27 March 1972)のPenrose
stairs(無限階段)や床屋のポールの無限回転の音楽版と例えられます。このページではmax/mspを用いて、シンボリックドメイン、つまり楽譜レ
ベルでこの無限音階を作曲させるプログラムの作成方法、原理の解説を行います。