本日の音響実験はオーディオ素材の解体です。
具体的にブラーのような効果をかけています。
最近よく試すのが、写真や画像処理技術の音楽への応用。20世紀後半から芸術は様々な分野が影響を与え合って成長してきましたが、音響処理に至ってはあまり他分野の研究の成果が応用されていないように思います。音響処理はサウンドアートの分野では作曲法並みに重要な表現技術となります。
最近でこそ、ATAKの渋谷慶一郎さんらがカオスや複雑系を利用した音響合成なんかに挑戦されてますが、何か別の分野の研究成果を応用することはゼロベースで新しい理論、法則を考え出すよりも簡単に面白い成果が生み出せる傾向があります。
それら全て試した上でオリジナルな何かが表現上必要ならば、科学実験を作曲家やアーティスト本人が行えば良いのであって、やみくもに既に存在している理論、歴史を無視することは制作上大きな遠回りになると思います。
Maxの教科書
リットーミュージック 2009-07-10 |