ストリーミング配信で作品販売してる人はじわじわ日本での無力感というのを実感してきているかもしれないけど、Spotify周辺での状況が整理されてて昨今見かけないほどの長文ながらとても勉強になる田中宗一郎さんの記事です。
https://www.fuze.dj/2017/07/spotifyapple_musiccd10_cdspotify_cd_apple.html
Apple Musicと比較するとSpotifyのほうがプレイリスト文化が機能してて、無名のアーティストが有名人に取り上げられてバズるチャンスが眠ってると思います。
Appleのストリーミングで作品を発表するとプロモーションは大半がアーティストサイドの自力でがんばらないとどうにもならないけど、Spotifyは知らぬ間に誰かがプッシュして持ち上げてくれる潜在能力あるからインディペンデントな人には夢広がるんですよね。
今の時代、コンピューターの力で誰でも作曲してレコーディングして作品化して全世界に発表することが容易になったけど、依然としてプロモーションに関してだけはインディペンデントアーティストのセルフでは大会社との競争になると歯が立たないもので、ここをカバーする技術が発達すればインディー音楽もさらに面白くなるのではないかと思ってます。
ガラパゴス日本ではやっぱり僕のような弱小インディペンデントレーベルからのアンダーグラウンドな音楽でもCDが一番売り上げになって、ストリーミングは壊滅的な状況ではあるのですが、単体の売り上げみたいなものとは別の価値を見出すことを考えると、いろいろと広がると思います。
テクノロジーの進化で落ち込んだ利益は、テクノロジーが進化したことで生まれた別のアプローチで回収できればいいのではないでしょうか。
ストリーミングを名刺代わりにもっと大きな仕事を獲得するチャンスだってアーティストにはあります。
機能が既存のCDビジネスとは全く別のあたらしいものと考えるとアーティストにとってストリーミングの活路も探れるのではないでしょうか。
https://soundcloud.com/akihiko/dj-mix-012
でも、Spotifyが上陸してからミュージシャン的にとにかく一番面白いのはDJなんですよね。
Djay 2というiOSのアプリでSpotify経由のDJができるようになってます。
https://itunes.apple.com/jp/app/djay-2/id669196929?mt=8
syncボタンがありBPMを合わせることなどボタン一発。あえてずらすことも簡単です。
各社の様々なDJコントローラーも使えるので2trしかないもののかなり本格的なDJができます。
エフェクトもBPMと連動したものがたくさんあり、ボタン一つでこれでもかというくらい簡単に音楽的にまとまった効果を出すことができます。
DTMや作曲とは全く違う感覚ですが、とにかく簡単に音楽的にサウンドがまとまります。
僕も今まで全くDJは興味なかったけど、クラウド上に無限にネタあると思うともはや組み立てに作曲並みの自由度があって、可能性が開けた気がして、iOSアプリでストリーミングDJやって遊んでます。
ストリーミングDJを通じて他人の音楽を聴くという行為が作曲仕事のためのリサーチや勉強というより、高校生のとき以来くらいに純粋な趣味と言える方向に向かった気がして、この年齢にして新たな音楽の楽しみ方を見つけた気がします。
本来あたりまえのことなのですが。
急激に今まで全く聴いてなかったジャンルの音楽とか掘りまくって、結果的に他人の音楽を聴くことが過去最高レベルに楽しくなってます。
「作る楽しみ>>>>>聴く楽しみ」に陥ってたバランスを「作る楽しみ=聴く楽しみ」まで持っていけたらいいな。
https://soundcloud.com/akihiko/akihiko-matsumoto-dj-mix-vol9