Eventideの最新マルチエフェクターH9はファクターシリーズの集大成とも言える完成度

投稿日: カテゴリー: Guitar

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Eventideの最新作H9というエフェクターは80年代からギタリストに絶大な支持を集めた同社のH3000シリーズから続くマルチエフェクターの最新版でもあり、あらゆる面が進化しています。
H3000というとハーモナイザー/インテリジェントピッチシフターばかり連想するかもしれませんが、実はリバーブやディレイといった空間系、モジュレーション系もかなり強いです。

近年ではピッチファクター、モッドファクター、スペースといったコンパクトエフェクターも出しているEventideですが、ラックではなくこちらを使っている人も多いと思います。
このコンパクトシリーズのアルゴリズムが一台にまとまっているのがH9です。

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Eventide H9仕様

Analog Input/Output
Input impedance 600K ohms (mono or stereo)
Output Impedance 470 ohms
Recommended Load Impedance 10K ohms or greater

Connectors
Input 1 (mono) ¼ inch mono phone jack
Input 2 ¼ inch mono phone jack
Output 1 (mono) ¼ inch mono phone jack
Output 2 ¼ inch mono phone jack
Expression Pedal ¼ inch stereo phone jack
Mini USB Use 2.0 cables only
MIDI In Five pin DIN (Female)
MIDI Out/Thru Five pin DIN (Female)
AC Adapter Jack Power Supply included (see below)

Physical
Power 9 VDC, 500 mA, center pin (+)
Dimensions English: 5.25″ (H) x 4.65″ (W) x 1.96″ (D)
Metric: 133 (H) x 118 (W) x 50 (D) mm
Weight 1.53 lbs, 0.7kG

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H9はBluetooth接続でMac, WindowsそしてiOSと通信してアプリのGUI上で音作りができます。
これはエフェクター本体の貧弱な液晶でエディットするよりもはるかにやりやすいです。
更に、アルゴリズムがアプリ内課金で購入できるようになっていて、どんどん追加していくことができます。
購入後も進化する可能性を秘めたエフェクターというのはコンピューターのようで、とても面白いです。

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H9とH9 Coreを比べるとこのアルゴリズムがいくつか搭載されているのか、全くサラの状態かという違いしかありません。
ハードウェア的な仕様は全く同じです。
標準搭載されているものでいらないアルゴリズムが多ければ、一つ一つアプリで買ったほうがいいと思います。

H9とH9 Coreの比較
http://ftp.eventide.com/ljdl/www/H9Core/index.htm

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H9のアルゴリズムは特に空間系に特殊なものがあり重宝してます。
リバーブともディレイとも言い切れない複雑な宇宙に吸い込まれていくような残響が発生するBlackhole、リバーブの後段が歪み、マグマに溶け出すような熱い音色を生むMangled Verb、残響の逆再生であるReverse Reverb、モジュレーションしながら60秒、もしくは無限にも達する驚異的な残響時間を稼ぐことができるMod Echo Verb、最近のアンビエントリバーブ系で定評があるオールパスフィルターのフィードバック回路の部分でピッチシフトがかかるShimmer Reverbなど僕もH9のリバーブはフル活用してます。

H9ならではのアルゴリズムとしてUltratapがありますが、これも64ものディレイラインを持つタップディレイで、アルゴリズミックにタイムや音量をコントロールできるので、リバースの曲線を描くようにして、タイムもだんだん短くなるようにし、20程度のタップを使うとシューゲイザーに御用達のSPX90のリバースゲートのようなアーリーリフレクションの逆カーブの音が出せます(後部残響はつきませんが)。

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ギター関係の録音はやはりプラグインでMIX時にかけるよりも、エフェクターでかけ録りしたほうが個性的な音作りができるケースが多いです。
特にEventideのようなリバーブはプラグインとしてリリースされていないもので、エフェクトだけど限りなく楽器に近いイメージがあります。

他にハーモナイザーはオールドのグリッチ感があるアルゴリズムも用意されていて、ディストーションの後にディチューンとしてかけるとなんとも言えない尖った音が作れます。

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同じような空間系マルチエフェクターを出しているメーカーでstrymonがありますが、Big Skyと比べるとEventideのほうが同種のアルゴリズムでも落ち着いた音です。
そのぶん密度が濃く重厚な感じがします。
strymonは比較すると派手な音です。
どちらも甲乙付け難いですが、特殊性という意味ではEventideのほうがダントツに変なリバーブアルゴリズムがあります。

App Storeで購入できる別売アルゴリズム

TIMEFACTOR MODFACTOR PITCHFACTOR SPACE H9 オリジナル
・Digital Delay ・Chorus ・Diatonic ・Room ・Resonater
・Vintage Delay ・Phaser ・Quadravox ・Plate ・Ultra Tap Delay
・Tape Echo ・Q-Wah ・HarModulator ・Spring
・Mod Delay ・Flanger ・MicroPitch ・Hall
・Ducked Delay ・ModFilter ・PitchFlex ・Reverse
・Band Delay ・Rotary ・Octaver ・Shimmer
・Filter Pong ・Tremolo ・Crystals ・ModEchoVerb
・Multi Tap ・Vibrato ・HarPeggiator ・DualVerb
・Reverse ・Undulator ・Synthonizer ・Blackhole
・Ring Mod ・MangledVerb
・TremoloVerb

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