電子工作にはあまり関心を持っていなかったのですが、音楽だけをやっていたかつてとは違い、自分の方向性もだんだん広がってきており、さまざまな発想をすぐに形にできたり実験できる環境が欲しいと思いarduinoを勉強中です。
http://akihikomatsumoto.com/maxmsp/arduino.html
以前gainerもちょろっとやっていましたが、arduinoは価格がとにかく安いです。
様々な自作楽器やインタラクティブデバイスを気軽に構築できます。
Arduino Uno
スイッチサイエンス |
この気軽にスケッチできるというところが重要です。
創作にはスピードが重要です。発想はすぐに消えてしまうような場合もあるので、素早くプログラミングしたり回路を組んだりできる環境は魅力的です。
電子工作を本格的にやっている人にとってarduinoはかゆいところに手が届かないしナンパな商品なのかもしれませんが、電子工学を専門にしていない人が片手間に手を出したとしてもそこそこのものが自分で作れるという点は特筆すべきだと思います。
それは最近様々な分野で広がっている流れだと思います。バイオテクノロジーのような技術ですら最近はDIYされ、研究所や専門的な学位を持っていない人間にもキッチンで手に入る道具だけでかなりのことができるようになっていたり、Max/MSPやProcessingなどのプログラミング環境も同様です。
音楽や絵画はかつては限られた能力を持った人間の専門的な技能が実現には不可欠であり、そのために和声やデッサンなどさまざまな基礎から始まり、血のにじむようなレッスン、トレーニングの上に成り立っていました。
しかし、現在はPhotoshop, Illustrator, Protools, Logic, Cubaseなど便利な道具が沢山あります。
かつてIRCAMなど大規模な音響研究所でなければ実現が不可能であったコンピュータによる音響合成はラップトップマシンでもリアルタイムで行えるようになり、レコーディングスタジオでしか不可能であった様々な録音編集は誰もが家庭で出来るくらい身近になっています。
その流れはネガティブに捉える人もいればポジティブに捉える人もいるでしょう。
今までありえなかったような人と人との繋がりが、コンピュータ言語を介して行われるような現在。僕は大歓迎です。
専門家の専売特許であった技術が非専門家によって更なる発展を遂げたり盛り上がることだってあるはずです。
この写真はarduinoを利用してモーターで光を操作しているものです。材料費はざっと5000円です。
今まで人間の手がなければ実現できなかったインタラクティブ作品の演奏を自動化しようと試みています。