フランスGRMが開発しているAcousmographeというソフトを紹介します。
これはエレクトロアコースティックミュージック、電子音響音楽の音響分析に使われるソフトウェアで、音響が持つパーシャル(部分音)をグラフ化して表示することができるソフトです。
各部分音の減衰を比較してみたい場合や、部分音の強さを視覚的に調べたい場合に有効です。
音響心理学などの授業教材にも使えるソフトです。
同種のソフトには同じくフランスの国立音響研究所IRCAMが開発したAudiosculptがありますが、あちらはパーシャルを直接編集したり、フィルタリング、クロス合成、LPCを行えるなどより音響処理的な側面に特化しています。
Acousmographeの場合はベクター画像やテキストを張り込む事ができるので、電子音響音楽をオーディオドメインで分析する場合のマーキングにも利用できますし、swfファイルにも書き出せるのでweb教材を作成する場合にも有効です。より分析的な側面に焦点をあてているのがAcousmographeの特徴です。
例えば物理学などでは机上で正弦波の数式を合成していくアプローチで理想的に達成しうる波動の説明をしますが
反対に実在している単純な音波をサンプルとして使用し、逆算的に部分音の構成を分析して説明するというアプローチも音楽を専攻している学生にはすんなり入ってくるのではないでしょうか。
swfにも書き出す事が可能なので、web教材の制作にも向いています。
私のようにyoutubeに一旦アップしてから埋め込むという方法もありますが。
Max OSXでもWindowsでも利用可能です。
入手は以下から
http://www.ina.fr/entreprise/activites/recherches-musicales/acousmographe.html