市原湖畔美術館にてくらやみ美術館の音楽を担当

投稿日: カテゴリー: 芸術・美学, 活動・告知

最近ブログでは活動の告知すらまともにできていませんが、本日3/29から市原湖畔美術館にて「おおたか静流 with 藤本隆行 くらやみ美術館」の展示が始まっております。
僕は音楽を担当しました。

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http://lsm-ichihara.jp/exhibition/

ヴォイス・アーティストおおたか静流と、日本の舞台芸術を牽引してきたダムタイプの照明アーティスト藤本隆行によるコラボレーション作品で、僕はおおたかさんの声を使って展示空間に音楽を生成するプログラムを開発しています。
製作記録の写真ばかりですが、実際はぜひ現地に足を運んでください。
こういうものは記録では鑑賞不可能です。

音も映像も照明も時間を持つ作品で、繰り返すことなく永遠に新しいパターンが生成され続ける作品なので、少なくとも音だけ聞いてても1時間は平気で鑑賞できるような仕掛けにしてます。
ループファイルが一周してまた最初から繰り返すような展示ではありません。
すべての要素が常に変化し続けます。
すべてのサウンドはおおたか氏の声がモチーフとなっており、様々な響きがリアルタイムに生み出されますが声以外の要素は一切使用していません。
あんな音やこんな音、すべて声からできています。

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毎度ながら藤本さんの照明の作り方は勉強になります。
照明機材を設置して、ただ点灯するって次元になってからきっちりタイムラインなどを作っていきデザインがすこしずつ行われていく過程は音楽家の視点から見ていても面白いです。

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オープニングのパフォーマンスも行われたのですが、これも音楽を10曲近く書き下ろしていてちょっとしたおまけイベントの次元ではなく事前に打ち合わせしつつ、現場で一週間クリエイションをみっちりしています。

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舞台作品はいつもCycling’74 Maxを使ってプログラムを組むのですが、今回は2chだったので初めてAbleton Liveベースで公演を行いました。
Maxも早いのですが、Abletonはもっと仕事早くなります。

展示もほとんど丸腰で行ってその場の空間性を考慮して一つ一つ作って行ったのでまさにサイトスペシフィックな作品です。
音に関しても映像に関しても、照明に関しても他の場所で同じように展示することは不可能です。

作品の音は生成的な音楽で、メタレベルで照明や映像と信号をやりとりしているため音響解析から同期するようなものとも違い、もっと音と光が融合した作品となっております。
展示室2は神田竜氏の映像が同期し、展示室3は藤本隆行氏の照明が同期しています。

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展示室3のスピーカーは多面体無指向性の同軸スピーカーsonihouseです。
sonihouseのスピーカーはさすが、チャンネル数の壁を超えますね。
あたかも超多チャンネルで実現したかのような空間的な音を構築できました。

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市原湖畔美術館は2013年にリニューアルされた美術館で、とても綺麗です。
湖のほとりにある絶好のロケーションで、東京から1時間程度で行ける場所では最も都会離れしたエリアの一つなのではないでしょうか。
ゆったりとした時間が流れ、美術館に集まる人たちも東京とは異なりかなりフレンドリーだったりします。
地元のボランティアスタッフがたくさん協力してくれたり、都会の展示とはだいぶ違うと同時に
ローカルなアートのありかたや役割を考えさせられました。
少なくとも都会のアートの展示とは全く違う人たちが見に来ます。
美術館の役割も地域に根ざしていて、子供と一緒に行うワークショップ系のイベントがたくさんあったり、難解な現代美術でお客さんと作家で駆け引きをするようなことは求められてないのかなとも感じたり。
21世紀におけるアートは誰のためにあるのか、わかりやすさはどの程度重要かなどいろいろ考えさせられました。

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近くには小湊鉄道の高滝駅があるのですが観光スポットとしても隠れた人気があるレトロなローカル線です。駅も木造で風情全開です。

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展覧会の会期:2016年3月29日[火]-5月8日[日]
(3月26日・3月27日は予約制イベントのみ開催いたします。)
開館時間:10:00-17:00(土日祝日は延長あり)
休館日:月曜日(休日の場合、その直後の平日) 料金:一般600 円( 500 円)/
65 歳以上の方・大高生500 円( 400 円)/()内は20名様以上の団体料金。中学生以下・障害者手帳をお持ちの方とその付添者( 1 名) は無料。上記料金で入館当日に限り、同時開催常設展もご覧いただけます。
主催:市原湖畔美術館