スティーブアルビニとライブサウンド

Rich Man's 8 Track Tape Rich Man’s 8 Track Tape

スティーブ・アルビニをご存知でしょうか。
スティーヴ・アルビニは1962年アメリカ生まれのシンガー、ギタリストおよびレコーディングエンジニアです。過去にはBig Black(1982-1987)、Rapeman(1987-1988)、Shellac(1992-)の3つのバンドでリーダーをつとめ、音源をリリースしています。

Big Blackのこのアルバムではドラムマシーンを用いて過激なハードコアパンクサウンドを作り出しています。とにかく聞いてみて欲しいのがこのメタリックなギターサウンド。アルミボディーの特別なギターを使っているそうですが、通常のロックギターでは聴いたことがないようなゴリゴリの音。
唯一無二の音色です。生ドラムではなくドラムマシンによるビートなので、MINISTRYなどのインダストリアルにも通じる音ですが、アップテンポで軽快さもある音楽です。

エンジニアとしてはニルヴァーナ の『イン・ユーテロ』、ピクシーズの『サーファー・ローザ』やスーパーチャンク、イギー&ストゥージズ、モグワイ、メルト・バナナ、ニーナ・ナスターシャ、BORIS、THE SLUT BANKSなどそうそうたる顔ぶれをプロデュース。
アルビニのプロデュースの特徴としては、エフェクトやオーバーダブを極力避け、ライブ演奏のような生々しさが強調されていている点です。そのようなサウンドをCDで再現することを目指すアーティスト達がアルビニにオファーをしているようですが、彼は基本的に依頼されればどんな小さな仕事を断らないエンジニアだそうです。
Big Blackのライブ盤をスタジオ盤と聞き比べるとスタジオ盤にいかにライブ感があるか再確認できます。僕はスタジオ盤のライブ感こそがこのバンドのエンジニアリングの聴き所だと思います。

ビートルズを始めとして録音メディアの特性を活かして徹底的に脚色し幾層にも音を重ねて長時間かけて音楽を作り込むオーバープロデュースの歴史はここ数十年の音楽の歴史でもありますが、ミュージシャンが表現したい事をフィルターを通さずにダイレクトにレコーディングする方向もまた重要な流れではないでしょうか。アルビニ同様、ヴィンセント・ギャロジョンフルシアンテの1stアルバムはそのような流れにある作品だと思われます。

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