チャネルXのライブ動画がフルレングスで公開されました。
ほぼ全編ギターは即興なのですがライブ冒頭ではBOSSのルーパーを使って、ノンビブラートでEBOWのロングトーン、ボリュームペダルの組み合わせでリアルタイムに複雑なカノンを積み重ねるようなことをしています。
ルネサンス期のポリフォニー音楽を段々とリゲティの現代曲のようなトーンクラスター化するような試みをしていて、数百年前のいにしえの技法を現代の考え方やテクノロジーでアップデートするようなことを狙っています。
即興でポリフォニーやクラスターを作っていくっていうのは譜面を前にしても発想できないような音が生まれて、導かれるように音楽が作曲されていく面白さがあります。
15:19からはインタラクティブな新曲もやってます。
これはMax/MSPを使ってギターの演奏の解析からその他すべてのパートの音を制御していて、人間とコンピューターでセッションしているような感じです。
逆にバックトラックに人が合わせてるくらい自然にまとまってしまってますが、変則的で突発的に弾くフレーズタイミングがバチっと合うのはバックトラックに合わせて弾こうとしても無理ですし、ギターに合わせてドラムを叩くのもここまでバチっと頭を合わせるのは人間には不可能です。
解析を元に他のパートを生成しているので、当然ギター弾かなければバックトラックはずっと変化しないクリックを叩き続けるだけの音楽です。
BPMも50以上変動するかなり特殊な曲ですが、このアプローチは演奏法もシステムもうちょっと拡張させていきたいです。
これほんとはZ-Machineとかで物理的なロボット制御したほうが視覚的には人間とコンピューターのインタラクションで成り立ってることがわかりやすいと思うので、本気でドラムとか叩けるロボットみたいなものを借りたいです。
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